
2024年10月、名古屋市の「なごやULTLAプログラム」に、ナビゲーターとして参加しました。私たちにとって、イベント型ではない、じっくり型のプログラムに関わった最初の機会でした。

ULTLAというプログラム
なごやULTLAは、名古屋市在住・在学の小学4年生から中学3年生を対象に、興味関心のあるテーマを探究しながら、自分らしい学び方を見つける活動です。基礎編「じぶん」と、応用編の「しぜん」「あきない」「くらし」の3コースで構成されていて、私たちは「しぜん」の3日間完結コースにナビゲーターとして入りました。
前半で見てきたものを、後半で形にする
この3日間は、前半と後半で役割が分かれています。
子どもたちは前半で、水族館や動物園に行きます。生き物を、かわいいね、で終わらせずに見る。どう動いているのか。ヒレはどう使われているのか。脚は何本で、どこから曲がるのか。仕組みとして観察してくる時間です。石を割って中を見る回もありました。

私たちが担当したのは、その後半です。見てきたものをもとに、自分が考える生き物のロボットをつくる。実在する生き物でも、未来の生き物でもかまいません。前半のインプットがあるので、ただ好きな形を作るのとは出てくるものが違います。
つくったもの
使ったのは、ユカイ工学の工作ロボットキット「kurikit」の生きものロボットキットです。モーターと電池、そこから伸びる細い骨組み。これだけで、うねる・ばたつく・ずりずり進む、といった動きがつくれます。

ここに、布、段ボール、画用紙、毛糸、いろいろな材料で装飾をしていきます。骨格が同じでも、装飾で完全に別の生き物になる。動き方をどう見せたいかで、つける素材も変わります。羽をつけた子、体じゅうを毛で覆った子、甲羅をかぶせた子。この工程が、前半で観察してきたことと直接つながっていました。
最終日には、一人ずつ発表をして、作ったものを並べて展示しました。何を考えて、どこを工夫したのかを自分の言葉で話す。ここまでやって、ようやくひとつの体験になります。
教えない、という立ち方

ナビゲーターは先生ではありません。答えを配る役ではなく、子どもが自分で決めるところに付き添う役です。私たちがふだんのイベントでやっていることと、実は同じでした。
ただ、3日間あると、そこから先があります。作ってみて、うまくいかなくて、もう一度考える。単発のイベントでは絶対に見られない時間でした。子どもが手を止めて考え込んでいるとき、こちらも黙って待てる。この経験は、その後のフェスの設計にも効いています。
名古屋との縁は、このプログラムから始まりました。2026年1月の西別院でのフェスにつながっています。